#13 STAR WARS
この小噺はつくり話です。
小林賢太郎氏の作品にインスパイアされて書きました。一部のアイデア、固有名詞をそのまま使っています。出典は最後に書いてあります。
スターウォーズはアメリカの映画である。だが、日本人のスターウォーズファンのなんと多いことか。今や映画館にスターウォーズのコスプレでやってくる人々は珍しくなくなった。理由は簡単だ。ライトセイバーで戦うジェダイの騎士は、チャンバラをやってるサムライそのものだからだ。日本人のDNAをくすぐるインターナショナルなサムライ映画、それがスターウォーズなのだ。当然、けけ氏も例外ではない。
某テレビ番組で3日でコントを作るというお題に挑戦していた時のことである。お題は「3D 」3D撮影の技術を使わずに3D映像を作れというなんとも無謀なお題である。アナログ手法でデジタルに見えるものを作れだと?作る方の身にもなってもらいたいものだ。だが、そこはけけ氏。3日間考えに考えてなんとか答えを見つけ出してしまう。
「3Dっつったらさぁ、スターウォーズのレイア姫のやつ。あれだよな。立体映像がビュインって出てくるやつ」
さすがけけ氏。真っ先に思い浮かんだのがスターウォーズのワンシーン。レイア姫が立体映像となって現れてメッセージを伝えるという、かなり近未来な感じのするシーンだ。それをアナログで再現出来たら面白いものが作れそうだ。まずはとっかかりを見つけてホッとするけけ氏。どんな無謀なお題にも全力で応えるのが彼の信条だ。
数いるスターウォーズの登場人物の中でもけけ氏が1番好きなキャラクターは、やはりマスターヨーダであろう。ヨーダのモノマネはどれくらいやったかわからない。好きなセリフは
「フォースの力を…」
腰を曲げ、杖をつくマイムとともに舞台でやると大抵ウケる。うさ耳をつけてコントをやってた時には、そのうさ耳をヨーダの耳のようにしてみた。普通にコントをやってる時でも相方をヨーダにしてしまう。思いついた時に思いついたことをやる(男子自由型)。これまたけけ氏の信条である。
自分でスターウォーズのキャラになるのも好きだが、共演者にやらせることだってある。いつだったか、飛行機のお芝居を書いた時のことだ。こともあろうに共演者にルークとダースベイダーのシーンの真似事をやらせてしまった。けけ氏は近くで傍観。
「これ、あのスターウォーズ的なアレかなぁ」
「そうだそうだ」
「wwwww」
なんて台詞をしれっと言ってのけるけけ氏であった。
この飛行機のお芝居にはもう一つふざけたシーンがある。ミュージカルソーと言って、実際には切れないように加工してあるノコギリがあり、それを木琴のバチのようなもので叩いて、言葉を話すように鳴らし、それで会話をするというもの(ややこしいな)。これも共演者にやらせたのだが、簡単そうに見えてなかなか難しい。ところが何度も繰り返すうちにだんだんとコツが分かってきて、なんとなくこのミュージカルソーの音で会話が出来る様になってきたのだった。そんな2人を見たスタッフが思わず口にした言葉が、
「ミュージカルソーで会話するお二人はハンソロとチューバッカみたいですね」
だった。なるほど。スターウォーズ好きのけけ氏にとってはこの上ない褒め言葉ではないか。けけ氏は当然自分はハンソロの方だと思っている。
さて、創作が仕事のけけ氏は時に個展を開く。昨年は執筆した本や描きためたイラストや絵、漫画の原稿などをまとめて展示した展覧会を名古屋と東京で開いた。東京の会場は天王洲アイル。偶然なのか意図していたのか、けけ氏の個展の会場の近くではスターウォーズ展も開かれていた。嬉しさのあまり、けけ氏は会場の周りにスターウォーズ的な物を探して回ってしまった。
R2D2に見えなくもないブロックだとか、ミレニアムファルコン号に見えなくもない何かの一部とか、R2D2に見えるブロックの隣でC3POになってみる、だとか。無理もない。身の回りにあるものの中に面白さを発見する。これもまたけけ氏の信条の1つなのだから。
「スターウォーズの最新作、忘れないうちに観にいかないと…」
カレンダーにSWと書き込むけけ氏であった。
出典
KKTV#2 お題コント
雀 男女の気持ち
ALICE バニー部
TAKEOFF
TAKEOFF副音声ライブ in Tokyo